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奏でる、湧き出る、流れる思い

ある人に言われた。


**********

あなたが書いた手紙は、文字のひとつひとつが生きている。
文字が音符のように浮き出てきて音楽を奏でているよう。

あなたが書いた手紙は、源泉から湧き出てくる澄んだ水のよう。
深い所から湧き出てくる穢れのない、とても勢いのある水のよう。

書いてある内容よりも、まず便箋を開いたときに
その勢いにやられてしまった。
ひとつひとつの言葉が水のようになめらかに繋がって、
こちらが何か考える間もなく、つつまれてしまう。
なんなんだ、これは?
普段、話しているあなたと、手紙にして伝えてくるあなたでは
別人かと思う位、独特な表現をする。
大人で、深く物事を考えて、捉えている。
思っていることが顔に出るのに、多くを語らないと思っていたら
実はこんなにいろんなことを解っているんじゃないか・・・
と、当時手紙を読んでびっくりしたんだよ。

**********

その人には、過去に何度か手紙を書いた。
まだまだコドモだった二十歳そこそこの頃にも書いたし、
その後も何度か。
大抵、手紙を書く時は、かなりの大きな節目の時。
当然、かなり真面目な内容になる。
ブログとは違って、ひとりの人に対する個人的な思考や感情を
たったひとりのために文字にするわけだし、しかも手書きなので
内容以外にも、やはりエネルギーが込められていたのかもしれない。

わたしが嬉しかったのは、
文字が音符のようだとか、源泉の水のようだとか言われたこと。

わたしにとって、そんな褒め言葉って他にない。

言った本人は、わたしを褒めるつもりもカッコつけるつもりもなく、
素直な気持ちを伝えてくれたようだったけど、
そんな表現をしてくれるその人こそ、豊かだなぁと思うし、
便箋を開いただけで勢いに圧倒されるなんて
相当感受性が強いなぁ、と思う。


わたしは昔から作文の時間が好きで、
言葉として話すよりも原稿用紙に向かうほうが
自分の本当の気持ちを表現しやすくて、
書き出したら止まらなかった。
かっこいい文章を書こうとか、難しい単語を入れようとか
そういう発想もなく、ただ自分の思いをペンに載せて走らせただけだ。


だけど受け取ったその人が、わたしの手紙にいのちを感じてくれたのなら、嬉しい。
音のように奏でて、水のように流れるだなんて。
書いた内容よりも、そんな風に受け止めたその人がすごい。
内容は、決してその人にとって心地いいものばかりではなかったはずなのに。

年月を経て、わたしにもたらされた嬉しい言葉。
そんな手紙を出したことすら、忘れかけていた。
十年以上も昔に書いた手紙が、その人を通して、またわたしに届いたような気分。

最近、過去に手紙に書いていたような内容を
会話をしている時にポンポン小気味よく返してくるようになった、と言われた。
思っていることをうまく口に出せなかったわたしが、
やっと、少しずつ言葉で表現できるようになってきたのだろうか。

それでも、まだ「話す時に相手に遠慮して黙るクセがある」と言われたけど。

それが「わたし」でもあるから、このままかもしれないし
また日々を重ねることで変わるかもしれないし。

この先いくつになっても、
わたしは、ころころ、ころがりつづける。

そんなわたしを見ていてくれる人が、
この地球上にひとりでもいるということ。

生まれてきてよかった、生まれてくれてよかった。

これまで出会ったすべての人にも
テレビの1コマにも、歌のフレーズ1つにも
空にも雲にも太陽にも、月にも星にも暗闇にも
何もかもに、ありがとうって言いたい気持ちになった。


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